想像力が”怖いくらいに”かき立てられる――「一行怪談」を読んで
タイトルだけで面白いな、と思ったのですが、中身も面白かったので2冊まとめて買ってみました。
怖い、というよりは「想像力がかき立てられるな」と思える本でした。
確かに怖いものもありますが、それより、その先に続くかもしれないストーリーを考えるのが楽しい本かな、と思います。
ちょっと長い一文の引用ですが、
ずっと前にご先祖さまが扉ごと塗り固めた開かずの間から叫び声が聞こえたんで壁を壊してみると中で裸の赤ん坊が泣き喚いていて、それがお前だったんだよ、と母に打ち明けられた。
言われたシチュエーションを想像して、一番考えられるのは言われた側が小学生くらいの子供で、何か悪い事をして、諫める目的というか、脅すように冗談で言われた。
あるいは、これが全く本当で、信じようともしない私に、写真を見せてきた母……。
等物語が続いたり、こういうのを考えてみるのが好きな人には、なかなかハマるかな、と思えました。